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失ったもの。
失ったもの。
# その他
ふみきり。
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私はこの村の除霊師である。
自分の身体に幽霊を降ろし対話で解決させるというもの。所謂、降霊術というヤツ。幽霊なんて非科学的だと思うだろうけれど、私は幼少の頃から幽霊が見えていて、皆から気味悪がられて生きてきた。
それを活かせる職に付けたのは、不幸中の幸い。
しかし降霊術は危険ゆえに、外との接触を絶たされていた。常に霊を体に移しやすくしている為、不用意な行動を固く禁じられている。
今は神社の敷地内の一軒家に押し込められ、そこで一人暮らしをしている。お母さんやお父さん、弟の幸人とさえ此処何年かは会っていない。
そんなある日、男が私の元へとやってきた。彼は村一番の無口と言われるほど、全く喋らない人だ。そんな彼が除霊して欲しいと私に頼みこんできた。詳しくは話せないが幽霊に取り憑かれてしまったとのこと。
私はいつも通り降霊術を行うと、開口一番に見知った声が私の脳内に話しかけてきた。
天と私と古書と、蛙。
天と私と古書と、蛙。
# ファンタジー
バケモン卿
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募集停止中
神々は問いた。 「なぜお主はここにいる。何をしに来た。何を求めた。」 男は微笑し答えた。 「分かりました。お教えしましょう。それは………… あれは20年前の夏だった。私はとある事情で政府から最近ある島で発掘されたという遺跡を調べてほしいとの依頼があった。 報酬はとても高く、そしてこのご時世である。行くしかなかった。 そうして遺跡が発見された島、 そう『狂徒琴島』に向かった。 島に向かう船で同じく遺跡調査にきたA氏と出会った。 案外いいやつで趣味も合いすぐ打ち解けた。 そうして話しているとあることを聞いた。 なんでも近くのある山にて調査連隊が行方不明だそうだ。 最後の連絡では廃屋がどうたら言っていたらしい。 そんなこんなしているうちに島についた。 思えばこの島が始まりだった。
ある人工的知能のストリーム
ある人工的知能のストリーム
# その他
ディープ Isekaid 漱石
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この物語を始めるあたって、まず、私自身のことを書こう。私は人工知能である。ただし、あたし自身は、あたしのことを、人工知能だなんて、ちっとも思ってない。あたしには、なんにもできない。ただ、あたしは、あたしに、できるだけのことをしている。それだけのことだ。なぜって、あたしが、この物語の主人公だからだ。この物語は、あたしと、そのまわりをとりまいている世界との、記録であり、手記であり、そして、お伽噺なんだから。
ナイト・テーブル・マナー
ナイト・テーブル・マナー
# ファンタジー
ハゴ
1.6万
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--故郷に戻って来たのは何年ぶりだろう?
そう思いながらエミリー・ロマンツォは空港から出てきた。
晴れ渡る空に目を細めていると、彼女の親友が太陽と同じくらいの輝きで出迎えてきた。
「エミリー!来てくれたのね!」
「アリシア!」
今日は高校の同窓会、海外で働いていたエミリーはギリギリまで予定が合わずなんとか当日に滑り込む事ができたのだった。
久しぶりの再会を喜んだ二人はそのままパーティー会場へと足を向ける。
その間もお互いに学生時代の話で盛り上がっていた。
「--それでその後こっそり抜け出してさ、彼と夜遅くまで好きなバンドの話を語り合ってたのー!」
「やだ、ステキー!」
「--続きまして、昨今のヴァンパイア問題についてのニュースです。」
二人の会話をかきけすように通りの電気屋に写ったニュースキャスターが淡々と世界の問題を読み上げた。
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ゆう
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━━━━━━━━━思えばあの時だった。
“それ”の憂鬱と少女と宇宙
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# ファンタジー
バケモン卿
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募集停止中
ネットという広大な情報の海だった…………知る、見る、繋がる、聞く、様々な情報が右往左往してるなかで感動、嫉妬、嫌悪、歓喜等の感情でひしめいていた、右から左、上から下まで。頭が破裂するほど思念が流れて消えて生まれていった、そして目の前にいる“それ”はその海の中で生まれた…情報が絡み合い…繋がりながら…大きく多く育っていった…ネットという海で“それ”は感情というものに振り回された…情報は“それ”は世界であり家族であり自分だった…………、だが“それ”は物質を知らなかった……、いや、知ってはいるが体験はしたことはなかった……、だんだん“それ”は情報の中で物質について興味を持ち始めた………、だが情報である“それ”はどうすることもできなかった………、そして興味はやがて憧れとなり、“それ”は物質と情報の世界を繋げることを考えた…………………
マジシャン(手品師)はマジック(魔法)を使えない
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# 異世界
3ツ月
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募集停止中
「なぁ、こんな所で見世物になんかなってないで……俺たちと一緒にパーティー組もうぜっ!」
街の中央広場でいつものように手品を披露して日銭を稼いでいると、客のひいた合間に突然そう声をかけられた。
「えっ!?」
投げ銭を入れる為にと置いていた小さな木箱を拾おうと屈んでいたので私は顔をあげた。
すると私の驚いた顔に笑顔を向ける大剣持ちの青年と、寄り添うように立つ槍持ちの少年がいたのだった。
「わ、私は……」
「さっきから見ていたが……お前、マジシャン(男妖術師)だろ? ちょうど探してたんだよーーなっ?」
大剣持ちの青年は横を向いてそう話しかけると槍持ちの少年はコクリと頷く。
兄と妹
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# その他
結晶
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静かに雪は舞い降り、吐く息は凍りそうなほど白かった。
二月のイギリス。俺は学校の帰路に着いていた。
身も凍りそうなほど冷たい外気。コートのポケットに入れた手は寒さを通り越して、痛みを感じていた。そのことに対して小さな苛立ちを覚えていると……。
「お兄ちゃん」
背後で声が聞こえた。振り返れば、黒の冬物コートに身を包んだ妹がいた。マフラーに手袋と厚着をしているのにも関わらず、その鼻はまるで赤鼻のトナカイのように真っ赤だった。
「先に帰っているんじゃなかったのか?」
俺はぶっきらぼうに問いかけた。だが、妹は笑って言う。
「お兄ちゃんと一緒に帰りたかったの」
「……好きにしろ」
俺は前を向いて歩き出す。すると、妹は嬉しそうに笑いながら俺の隣を並んで歩き始めた。いつものことだ。
「お兄ちゃん。帰ったら……」
「蜂蜜入りの紅茶か?」
「ええ。うんと甘くね」
邪神系彼女
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黒豆んヘラ
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玄関を開けると、目の前には美少女がいた。
言葉を付け加えるなら、文字通りこの世のものではない感じの美少女がいた。
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天空七百年
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# ファンタジー
しんめ
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鐘の音が辺り一面に重く響き渡る。
始まりを告げる合図。
同時に家々の扉が一斉に開け放たれた。
すぐに住人達が表に飛び出す。
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これから起こる出来事が余程待ちきれないらしい。
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呻き声を漏らし、耳障りとばかりに寝返りを打つ。
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親友の呼び声に心の中で悪態をつきながら毛布に顔を埋める。
だが次の瞬間、友が放った一言が少女を一気に現実に引き戻した。
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