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恋敵は乙女ゲー
恋敵は乙女ゲー
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かば
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早い者勝ち
同じクラスの山下さんは、清楚という言葉がよく似合う人だ。濡羽色の艶やかな髪をなびかせて、茶色がかった大きな瞳を緩やかに細める様は、同級生とは思えないほどの落ち着きと魅力を感じさせる。同級生の多くがそうであるように、僕は彼女に恋をしていた。    ただ僕にはそんな多くの同級生とは違う点が1つあった。それは僕がどうしようもない根暗、世間でいうところの陰キャであるということだ。  僕は、絶望的にコミュニケーションが下手なのだ。特定の人間を除けばまともに会話もできない。心の中ではこのように色々と考えることができるのに、いざ対面するとなると言葉が出なくなってしまう。おまけに声も小さい。さらに困ったことに、僕は大柄で目つきも悪いので近寄りがたく、見た目でも浮きに浮きまくっているのである。猿かな?ウキキ―ッ!  やっぱ辛えわ。  そんなこんなで、僕は初恋の人と同じクラスで毎日授業を受けるという幸運に浴していながらも、その関係を進展させることは全くできていなかった。前前前世からコミュ障だった僕にとって、好きな人と会話するというのはあまりにも高いハードルだったのだ。これでもやれるだけ飛ばそうとはしたんだよ。心が体を追い越して、逆に体が動かなくなったんだよ。  山下さんはやっぱり僕には高嶺の花だったんだ、というかあれだけ可愛いなら彼氏ぐらいいるんじゃね?と自分の脳を虐めながら生活していたある日。僕は学校に筆箱を忘れて下校するという失態を犯した。変な考え事ばかりしていると注意力が散漫になっていけない。  僕はこの時の失態を生涯忘れることはないだろうと思う。この出来事は僕にとって、自分を変えるきっかけであり、人生の分岐点であり。  あるいは、恋の始まりであった。  夕暮れの教室にて、僕は固まった。どうしようもなく。 「好きです!付き合ってください!」  山下さんが、あの山下さんが、ぎゅっと目を瞑って、若干頬を赤くして言った。その告白シーンは、本来であれば恋する男子たる僕の心を深く傷つけ、暗い闇の底へと叩き落としただろう。やみのまっ!    でもそうはならなかった。何故なら彼女が両手に持っていたのが――立派なゲーム機だったからである。彼女は椅子に座ったまま、まるで拝むようにゲーム機を頭上に掲げていた。    ゲームの中のキャラクターに向けて告白する山下さんの姿に、僕は開きっぱなしの口を塞ごうとも思わなかった。
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異世界召喚されたら勇者の嫁でした。
異世界召喚されたら勇者の嫁でした。
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羊色
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学校から帰ってまずやる事はオンラインゲームである。 「今日もレベル上げしとくか。」 ちなみに俺はこのゲームを最近始めた訳ではなく、いわゆるサブキャラと言うもので今は遊んでいる。 メインが強くなりすぎて手応えが無くなったからだ。 ゲームを始めて2時間が過ぎ、いい加減制服から着替えて夕飯を食べなきゃという時に俺の体が白い光に包まれてしまった。 目を開けるとそこは漫画でよくある王様の謁見の間のようなというか謁見の間だった。 俺はわけも分からず辺りを見渡したら俺以外にも男が1人と女が1人いた。 「ようこそおいでくださいました!勇者様。」 勇者?俺達が?よく分からないので1から説明してくださると助かりますが………。などと考えていたら相手に伝わったのか説明してくれた。 どうやら魔王討伐のために呼び寄せたらしい。それではい、そうですかという雰囲気では無かった。なぜならこの王様上から目線で言ってくるからだ。召喚された俺達3人は目配せして従っている風に受け答えした。 「ではステータスを見せてもらおうか。」 王様がそう言うともう1人の男からステータスを表示させていた。 「タクマ・モリサワ……。おお!そなた勇者であったか!これは素晴らしい!」 いや勇者を召喚するためなんだろう?何故驚いているんだろうか。そんな事を考えていたら俺の番になった。 「カイト・カナシマ………、そなた勇者の花嫁だったか!これはめでたい!」 ん?今なんて言いました?勇者の花嫁?俺が?勇者って男だろ?俺も男だ………。え?なにかの間違いじゃあ?俺が混乱している間に王様は最後の1人の女のステータスを見ていた。 「カナミ・ヒラヤマ………………。」 王様はそこから何も言わなくなった。 ヒラヤマさんも不安そうな顔をして王様を見ていた。 「この者を別室に案内しなさい。」 王様が騎士にそう命令した。ヒラヤマさんは騎士に別室に案内され、俺達は城にある勇者の部屋に案内された。ちなみにベッドはダブルベッド1つしか無かった。 「えっと守沢拓真だよろしくな。」 爽やかイケメンに笑顔で自己紹介されてしまった。 「神島(かなしま)海斗、よろしく。」 握手をしソファーに座りヒラヤマさんについて話していた。 「なぁ、ヒラヤマさんの事なんだけど……。」 「やっぱり海斗も気になるよな、彼女のステータスってなんだったんだろうな。」 「別室に連れて行かれなきゃならないステータスってなんかあるのかな?俺は思いつかないけど。」 「俺もそんなの知らないぜ?ってか今までステータスとか無かったしな。」 「だよな。ってか俺のステータス勇者の花嫁ってなんだよ!」 「文字通り海斗は俺の花嫁だろ?」 「なんで嬉しそうなんだ……。」 「実際嬉しいからさ!」 「え?」 「冗談だ。」 そう言ってはいたが拓真は本気の顔をしていた。
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俺達の恋
俺達の恋
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羊色
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「陽介おはよう。」 と俺に挨拶してくるこいつは幼なじみの新島翔(にいじまかける)だ。 家が隣同士で生まれた時からの付き合いだ。 「翔おはよう、今日お前数学で当てられるぜ。」 「大丈夫大丈夫。予習はバッチリだぜ。」 そうドヤ顔で翔は言っていた。こいつは成績優秀スポーツ万能のイケメン野郎だから羨ましい限りだ。 「さて学校に向かいますか!」 俺達の通う学校は私立喜多山高等学校と言う高校で愛知県の中でそこそこ上位に入る学校だ。 ちなみに俺達は1年生だ。 学校までは電車に乗って行く必要があり駅まで歩いていた。 「なぁ陽介、あの噂知ってるか?」 と翔がそう問いかけてくる。 「あの噂?」 全く分からないから素直に翔に聞いてみる。 「隣のクラスの松山と川崎が付き合っているって噂だ。男同士のカップルなんじゃないかと学校中で噂になってるんだぜ。」 そうだったのか、全く知らなかった。 松山と川崎と言ったらイケメンコンビで有名な2人だ。 「そうだったのか、でもいいんじゃね?アイツらが幸せならさ。」 これは本音だ。幸せは自分達が決めることだからな。 「まぁそうだよな。俺達がとやかく言う必要はねぇよな。」 「それより駅に着いたぜ。」 こういう会話をしていたら最寄りの駅に着いた。 地下に降りて改札を通りホームに降りて電車を待つ。 「それにしても地下鉄上飯田線はいつになったら延伸するんかな…。これで栄とか行けたら便利なんだけどな。」 と翔が呟いていた。 「だよな、学校に行くにも平安通で乗り換えて、大曽根で乗り換えてだからちょっと不便だよな。」と同意しておいた。 そして電車に乗り込むとやはり時間も時間だけあって通勤通学の人でいっぱいだった。 そして乗り換え2回して学校の最寄りの駅に着いた。 そこからはまた徒歩だ。 「陽介、翔、おはよう!」 と電車を降りると声をかけられた。 「正孝一緒の電車だったのか!気づかなかったぜ。」 「まぁ俺は1番後ろの車両に居たしな!」 と俺と翔の友人、夏川正孝と一緒に学校まで歩く事になり他愛もない会話をしているとすぐに校門が見えてきた。 「陽介、翔、お前ら数学の課題やってきたか?」と正孝が聞いてきた。 「「あぁ、バッチリだ。」」 と俺と翔は同時に言ったら正孝に笑われた。 「お前らハモるとかどんだけだよ。」 と大笑いした正孝を無視して教室に入る。
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いつか
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もん
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 私はまだそれが、恋だということを知らなかった。  ヨナが私の手を握った、というよりは、互いが同時に手を繋いだ、と言った方が適切かもしれない。  部活単位で観に行ったオーケストラのコンサートで、隣に座った私たちは、いつのまにか手を繋いでいた。特別何かがあったわけではないが、互いが分かっていたというように、手を取り合い、互いの手を握りしめていた。  手と手が絡み合った瞬間、私は体の中心がホワッと熱くなったのを感じた。  ヨナもそうだろうと無意識に感じていた。
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○○○○○
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ゆう
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━━━━━━━━━思えばあの時だった。
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邪神系彼女
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黒豆んヘラ
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 玄関を開けると、目の前には美少女がいた。  言葉を付け加えるなら、文字通りこの世のものではない感じの美少女がいた。  見た目はとてもいい。アーモンド状の目とか、程よい高さの鼻とか、白過ぎずやけ過ぎない健康的な肌とか。  美少女って言ったんだから、当然だけど。  しかし、見た目だけだ。一般的な美少女は寝癖みたいな銀の髪がくねくね動かないし、照れ隠しで指を外さない。  最大の問題点は背後だ。
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ハルと僕
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yupipi
閲覧数 800 いいね数 1 コメント数 0
募集数 1/2
「ねぇこれ見て。かわいいよね。」  笑顔で僕の前に小さな花をみせる。僕も笑い返しながら花を受け取る。どこにでもある小さな花だがいつもと違って見えた。 「ハルは卒業したらどうするの。」 「え、私?私は進学するつもり。ケンは?」 「僕は、」 突然聞かれた言葉に驚いて一瞬答えられなかった。いや、答えをすぐに用意できていなかった。僕たちは数ヶ月後にはそれぞれ道を選んで卒業していく。もう決めていなきゃいけない。 「僕も進学する…かな…。」 答えは一応見つかったが僕の中では何かが残る。 「まぁ、焦らなくてもいいじゃん。」 ハルは突然優しい口調で言う。そんな言い方しないで。ハルが僕を置いていくみたいじゃん。
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花火、お祭り、浴衣が恋しい
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よしだ
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募集停止中
あの日見た花火をまだ忘れてはいない。ついこの間のようで遠い夏の記憶。僕の夏は終わらない。 目覚ましに起こされて目を覚ます。僕はオオタ・パルクール・カケル。パルクールで食っていこうと思ってる。すごい簡単そう(小並感)。
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機械人形の話
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くさもち
閲覧数 5927 いいね数 2 コメント数 0
ここではないどこか。 今ではないいつか。 荒廃した街がそこにはひろがっていた。 かつては空を切るほど高くそびえ建っていたであろうビルは、周辺の小さなビルやを潰して折れ、周囲に散乱した硝子が太陽の光を受け輝いている。 かつて小さな人間達がここで過ごしていたであろう公園は、鉄棒がさびつき、ブランコは鎖が切れて落ちている。 人間の気配は、感じることが出来ない。 遊ぶ人のいなくなったドールハウスのようだと、それは思った。 人形と家だけがあって、肝心の遊ぶ人間が居ないのだから。 崩れ朽ちた建物の周りに、鎖が切れたブランコにに、黒い花の塊がなければの話だか。 それは鎖の切れたブランコに、おそらく鎖が切れる前にブランコに乗っていたのであろう、他の者より小さな黒い花の塊の前に立つと、それは静かに祈りを捧げた。
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風俗嬢に俺は本気で恋をした。
風俗嬢に俺は本気で恋をした。
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ケンタウロス
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池袋の薄汚い雑居ビルが立ち並ぶ中、今日も俺は財布と相談をしながらスマホでデリヘルサイトをスクロールしていた。 財布の中には15,000円。ここでデリヘルにお金を使えば月末までの10日間を3000円で過ごすことになる。 しかし、男は欲望に負けた。 「はい!いらっしゃーい!予約はされてますか?」 「いえ…」 「今だったらどの子でもいけますよー!どうしますか?」 「ミ…ミサキちゃんで…」