連載中 純文学

アイコン
言葉の瓶
言葉の瓶
# 純文学
yupipi
閲覧数 5640 いいね数 6 コメント数 0
早い者勝ち
「これは"言葉の瓶"というものだよ。この中に誰かに伝えたい言葉を入れて願ってみてごらん。誰かにきっと届くよ。」  母はそう言って私に瓶を渡す。片手に収まるほど小さな小瓶だ。 「こんなのに言葉なんて入れられるの。」 「私も昔はそう思っていたよ。でもね、違うの。言葉は"入れられるの"。伝えたいって強く願えば願うほど。」 「ふうん。」 私は嘘だと思いながら返事をする。家の窓から見える空の雲はゆっくりと動いている。 ぼんやり見つめているとなんだか不思議な気持ちになった。
アイコン
私と猫のやまとと
私と猫のやまとと
# 純文学
Maromiru
閲覧数 4.1万 いいね数 37 コメント数 0
 それは、実家に里帰りしていた、春の日のことだった。  田舎の決して大きくはないアウトレットスーパーセンター。 「みーみーみー」  そこのペットコーナーで仔猫の鳴き声がした。  まだ幼いと思われる、小さな小さな仔猫の鳴き声。 ━━━おかしい、ここでは猫はあつかっていないはず━━━  鳴き声のするほうに人のいないレジ裏を見つけ、そっとのぞいた。  そこには可愛らしい3匹のさばトラの仔猫がいた。
アイコン
大怪獣田中
大怪獣田中
# 純文学
バケモン卿
閲覧数 2016 いいね数 2 コメント数 0
ある朝、田中がなにか気がかりな夢から目を覚ますと、自分が住んでいるビル群に囲まれている中で1匹の巨大な怪獣に変わっているのを発見した。
アイコン
夢の話
夢の話
# 純文学
どどりあ
閲覧数 6772 いいね数 8 コメント数 0
募集停止中
これは僕が見た夢の話だ。 言ってみれば唯の作り話。 でも、とても美しい話だから、どうか最後まで聞いてほしい。 僕は満天の星空の下、白百合が咲き乱れる野原で目を覚ました。あたりは甘ったるい花の匂いが充満している。虫は元気に鳴いているが、周りには人っ子一人いない。 僕は野原に寝転び、しばらく星を眺めていた。星座なんかわからないから、ただ眺めてるだけ。
アイコン
家出少女と星の河
家出少女と星の河
# 純文学
朔望 月
閲覧数 8836 いいね数 1 コメント数 0
募集停止中
「俺が食わせてやってるんだよ!お前が家で楽してる間も、俺は汗水垂らして働いてんの!」 「はァ!?だからって浮気して良いわけ?ふざけんな!」 「だからッ、あれは浮気じゃないんだよ!遊びだって何回も言ってんだろ!!お前だって俺が居ない間、家事もしねえでパチンコ打ってんだろ! バレてないと思ってんのか!?」 「それ、はッ……べ、別に良いでしょパチンコくらい!ストレス発散してるだけで誰にも迷惑掛けてないし――」 激しい夫婦喧嘩の隅っこで、猫の人形を手に持った少女が一人、冷めた瞳で罵声の応酬を見つめていた。 少女の名前は朝比奈ルナ。月と書いてルナと読む、少し変わった名前の少女だ。ルナが見つめる先で、何度目か分からない喧嘩は、母の逃亡で幕が降りた。 父はルナに目を向けることさえせず、酒を呑み干しては布団でいびきを掻いている。 それを見つめたルナは呟いた。 「……そうだ。星を捕まえに行こう」
アイコン
みんなで作ろう五十音順
みんなで作ろう五十音順
# 純文学
ハルカ
閲覧数 7.5万 いいね数 80 コメント数 0
五十音順に文字を覚えよう!