「なぁ、こんな所で見世物になんかなってないで……俺たちと一緒にパーティー組もうぜっ!」
街の中央広場でいつものように手品を披露して日銭を稼いでいると、客のひいた合間に突然そう声をかけられた。
「えっ!?」
投げ銭を入れる為にと置いていた小さな木箱を拾おうと屈んでいたので私は顔をあげた。
すると私の驚いた顔に笑顔を向ける大剣持ちの青年と、寄り添うように立つ槍持ちの少年がいたのだった。
「わ、私は……」
「さっきから見ていたが……お前、マジシャン(男妖術師)だろ? ちょうど探してたんだよーーなっ?」
大剣持ちの青年は横を向いてそう話しかけると槍持ちの少年はコクリと頷く。