チリンチリーン
鐘の音と共に入ってきたのは一人の少年、その小柄な体には似合わない大きな鞘を担いでいた。
「おじさん!これにピッタリはいるでっかい剣ちょうだい!」
「おじさん?30はおじさんじゃない」と怒鳴りたい気持ちを抑え、鞘の長さを図った。
"2m10cm"
一体誰がこんな長さの剣を使うんだ?あのツヴァイヘンダーでさえ180cmもない。鞘で2mということは柄を含めれば2m40は下らないだろう。重さも5kgは下らない。
「ねえ僕、これは誰が使うの?」我慢出来ずに聞いてしまった。
「マントのおにいちゃん」
そいつが怪しいやつということだけは理解した。
だがやはり人間というのは好奇心に惹かれるもの、少年にそのなんか怪しい奴に剣を直接取りに来させるということで取引が成立してしまった。
本当にこれでよかったのだろうか、、、